全国の商工会議所青年部の指導的役割を担う会長、次期会長予定者、及び担当事務局を対象に、地域経済を担うリーダーとしての資質の向上と意識の高揚を図るとともに、青年部の当面する課題等について意見交換を行い、次年度単会事業に反映するよう青年部組織の活性化と一層の充実に資する。

「課題解決先進県が実現させる地方創生」

課題が山積している高知県。全国に10 年先行している高齢化。出産数の減少や都市部への若者の流出などにより、15 年先行している人口減少、進む過疎化。また、降水量が非常に多い地域となっており、それに伴う土砂災害や洪水、30年以内に発生する確率が70～80％とされている南海トラフ巨大地震などの災害リスク。大手企業の地方進出による県内市場の縮小。そして県境には四国山地がそびえ、元来地理的な条件も不利なうえ、新幹線の空白地帯となっている四国地方の最南端にあり、交通インフラも脆弱な高知県は課題が非常に多い県です。そのような状況を逆手に取り、長年悩まされてきたからこそ蓄積された叡智を活かし、時代を生き抜く処方箋を全国に示すことによって、課題解決先進県を目指しています。 課題が多い一方で、高知県にはさまざまな魅力があります。日本最後の清流と言われる「四万十川」や、仁淀ブルーと呼ばれる奇跡の清流「仁淀川」、黒潮が流れる雄大な太平洋、日本三大カルストのひとつである「四国カルスト」などの大自然に恵まれています。 そんな自然を生かしたカヌーや釣り、ゴルフ、キャンプなど、海・山・川の大自然をフィールドにしたアウトドアレジャーは、コロナ禍においてますます注目を浴びています。そして、皿鉢料理、かつおの藁焼きタタキ、田舎寿司といった高知の食文化は、清流に育まれた川や山の幸、そして黒潮が運ぶ多彩な海の幸によって支えられています。おいしい料理とお酒に心がほぐれ自然に打ち解けあえる土佐流のおもてなし「おきゃく」文化は、高知最大の魅力であり、そのような高知の日常の中に、他県では経験ができない非日常が存在し、まさに山海の楽園 高知と呼べるでしょう。人口減少を止めることは難しいですが、人やモノの流れを作り、観光資源の魅力を極めることで、地方創生の礎となることでしょう。高知では、食と観光との連携、防災減災への取り組み、森林率日本一の価値、過去最高の移住者数など、今まで弱みであると考えられていた部分を強みに変えていく取り組みが始まっています。先例なき時代において、全国各地から集う同志とともに「課題解決先進県が実現させる地方創生」をテーマに、地域と日本の未来の為に研鑽し、まだ見ぬ未来へと導いてくれる先導者が誕生する「山海の楽園こうち会議」とします。